哲学
2023年4月1日 配信
柳田理科雄空想科学研究所主任研究員
松本零士先生の忘れられない作品は山ほどあるが、やはり『宇宙戦艦ヤマト』を素通りすることはできないだろう。企画こそ松本先生ではないが、関連書籍などを読む限り、遊星爆弾で荒廃した地球のイメージも、14万8千光年の彼方の星へ行くという設定も、ヤマトや波動砲といったメカたちも、松本先生によって生み出されている。『ヤマト』の少し前に描かれた『ワダチ』では、日本人の大半が宇宙へ移住する話が描かれており、それも『ヤマト』の設定に活かされたかもしれない。いずれにも、絶妙に科学ゴコロを刺激される要素や設定で、だからこそ『ヤマト』は当時の中高生を熱狂させる、画期的な作品となった。
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