2025年11月18日 配信
通勤電車という“人との距離が最も近い空間”には、その人の人間力や品格が自然とにじみ出ます。
もし隣の人が肩にもたれてきたら──あなたならどうしますか?
今回は「もたれる・もたれられる」という、男女どちらの立場にも起こり得る微妙な状況を通して、“本当の紳士力”を考えます。
満員電車、疲れ切った表情の女性が隣でウトウト…。
気づけば、彼女の頭は自分の肩、いや胸元あたりに。
──そんなとき、紳士の試練が訪れます。
1. 大きく動かない
→ 驚いても急に肩を引くのは無粋。自然な体勢の変化で電車の揺れに合わせて距離を取ります。
2. 相手が気づいたら笑顔で「大丈夫ですよ」
→ 相手の“恥ずかしさ”を救うのも、紳士の仕事。
3. 周囲が気まずそうなら空気を整える
→ スマホを軽く触る、姿勢を直す。さりげない動きが空気を中和します。
「あっ…寝てた!? やばい!」
でも、優しい笑顔で「大丈夫ですよ」と言われた瞬間、“紳士”という言葉の意味を知った気がしました。
今度は逆の立場。
スーツ姿の男性がウトウト…気づけば、肩にずっしり。
1. まずは体を少しずらす
→ そっと距離をとりましょう。押したりはせず、自然な動きで。
2. それでも寄りかかる場合は声をかける
→ 「すみません、少し失礼しますね」と穏やかに伝えます。
3. 目が合ったら“優しいひと言”を添える
→ 「お疲れなんですね」などの一言で、相手の気まずさを包みます。
「……あっ!す、すみません!」
(やってしまった…でも助かった…)
一言の優しさで、立ち直れる男は多いのです。
もたれる・もたれられる。
その瞬間に問われるのは「どう行動するか」よりも、
「どんな思いやりを持っているか」です。
紳士的な振る舞いは、男性だけの特権ではありません。
思いやり、節度、そして相手を立てる姿勢。
これらは誰にでも身につけられる“人間の品”です。
肩の距離は、心の距離。
電車での一瞬の出来事にこそ、その人の人間力が見えるもの。
もたられる勇気、静かにそっと離れる品格。
どちらの立場であっても、相手を思う一瞬の判断が、あなたを本当の「ジェントルマン」そして「レディ」に近づけてくれます。
ホーム > 紳士・ジェントルマン > 『紳士計画』 第3回 もたれる勇気、離れる品格。電車で学ぶ人の「紳士力」
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